みなさんこんにちは、映像学区へようこそ。このシリーズでは、映像やデザインについて発信しています。
いままでのYouTube映像学区シリーズでは大量の音源が使用されてきました。
目次
動画用の音源探しは苦行
過去1~2年間くらいBGM探しの旅にはさまよい続けてきました。
時に英語の利用規約に目を凝らし、時に信頼できるフリー音源レーベルを片っ端からチャンネル登録し、時に音源をためこんだHDDを整理しつつ、時に有料配布サービスの請求が月ではなく年単位でビビったりしつつ、ここまできたという感じです。
うp主は著作権フリー音源探しの旅にいそしんできたわけですが、そこで得た知見は、多くの映像学区の視聴者さんに役立ちそうです。
今日は、動画をネットに公開して富と名声を得たい初心者さん・中級者さん向けです。どうすれば良い音源を見つけられるか、ノウハウ、というほどおおげさではありませんが共有したいなと思います。
お待たせしました。それでは、どうぞ!
著作権フリー・動画用BGMを探すコツ
海外にある音源をサーチする
おやおや。また海外かと。
西洋かぶれなコンテンツの増加に敏感なクリエイターさんであれば、これはうんざりするかもしれません。しかしこれは単なる「おしゃれの輸入」ではありません。BGMの数を増やすという意味があります。
なにごとも日本国内の情報だけで縛られるより、海外のヤベェ人のまだ知られていないやり方を勉強することで視野がグワっと広がります。
フリー音源でもこれは同じです。そりゃそうです。
今回の動画のコメントに多くのサイトさんを書いていただきまし。、日本にももちろんいいフリー音源はありますが、時間が経てば他の国内クリエイターと被りやすくなります。
世界から全部ひっくるめて探せば、よりたくさんのいい、かぶりにくい曲に出会えるというわけです。
海外の音源を使うには、翻訳なしで利用規約を読めるくらいの英語が必要です。英語を知らずに使うのは、さすがにリスクが大きすぎます。(Artlistのようなサイトも多くの部分がまだ英語前提です。これからの個人制作には英語はあって損じゃない。)
そこで「高校1年レベルくらいの英語はあったほうが、なにかと助かるよね」となってきます。ここの視聴者さんは中高生さんも多いでしょうから、ぜひ頑張っていただければいいかなと思います。
Creative Commons枠のあるSoundCloud。
よく「こんなポップなフリー音源、どっから見つけてくるの?」みたいな作品に出会います。有料のArtlistやEpidemic Soundに頼るとハイクオリティな音源には出会いやすいですが、ここでは無料でなんとか耐え忍びたい人向けにもうひとつメモを残しておきます。
SoundCloudは、作曲者が自由に音源をアップロードする投稿サイトです。ミュージシャンのためのYouTubeみたいなものです。
YouTubeでは再利用可能なコンテンツ「Creative Commons」準拠動画が検索できます。同じことが、SoundCloudでもできるのをご存知でしょうか。
たとえば、なかほどにある「©」の項目を「To modify commercially」などに設定すると商用・改変可能な音源を検索できます……っていうのは正直だれでも知っていることです。
それでも絞り込みづらいから困っているわけで。
だからここで私がよくやるテクニックをメモしておきます。
まずは「Kawaii」という検索ワードで調べてみましょう。モーショングラフィックスに向いた音源をたたき出しやすくなると思います。ただしときどき、MADのような「これ権利OKなん?」と疑問が浮かぶremixもあるのでご注意。
もうひとつ「アーティストの名前で検索する」のも忘れてはならないテクニックです。いちど気に入ったクリエイターを見つけたのであれば、その方のCC音源を探しつくすほうが早いこともあります。
ジャンルを知る
さてここまで音源のチョイスを限界まで増やしました。
次はこの中から合うものを検索せねば、となります。
BGM選びで注意しなければならないのが「どの動画にも使える、万能な音源は少ない」ということです。
おっと。これはつまり
手当たり次第に音源を眺めるよりは、たぶん「ジャンル」で検索したほうが賢いよね、と。
そういうことになります。
有料のサイトを見てもそうすべきなのは明らかです。ArtlistにせよEpidemicSounzdにせよMusicbedにせよ、よほど奇をてらったサイトでない限りはジャンル検索ができます。
動画によって使う楽曲のジャンルがまるで違うのです。
ジャンルを軽視するとおかしなことに
たとえばジャンルを見分けない例として、いわゆるNCSの音源をどこでも使い倒すという症状があります。YouTubeで「NCS」と検索すると、出てくるのはベースブンブンの電子音楽が多いはずです。
良い曲ですね。とてもかっこいい。
ここでもし動画とのミスマッチを起こすとすれば、BGMが悪いんじゃなくて、使い方の問題です。
なにかイベントのイントロ動画やイイ感じのアニメーションとセットにバリバリの電子音楽を使うのは、合いそうな気がします。
一方でゆったりしたCoffee Vlogやジンバル映像に、うっかりのハードな音源を使うとそれはミスマッチしそうなのは誰でも分かることです。もちろんシチュエーションにはよります。
では、NCSがミスマッチしてしまったみなさんに必要なのは、どのようなジャンルなのでしょうか?ここで調べる価値のありそうなジャンルをいくつかご紹介。
Chill
1つはChillというジャンルです。全体的にかなり静かではありながら、どの曲でも似たシック雰囲気があるので動画に使いやすそうです。Loungeというジャンルが近いほか、コメントで「Lo-Fi」もいいよと教えていただきました。たしかにその通りです。
ちょっと眠い感じの雰囲気が好きな人におすすめ。話はズレますが、Working BGMとしてChill音楽をライブしているチャンネルがあって映像学区の原稿を書くときにお世話になっています。
余談ですが、↑のチャンネルは公式サイトも存在します。覗いてみたところ、なんとびっくり音源を動画用に配布してらっしゃるようですね。素晴らしい。
会員登録が必要なようです。利用の際は規約のチェックを忘れずに。
Business
次はBusinessというジャンルです。CorporateでもOKだったかな。
これがナニモノかというと、企業の新製品解説CG動画のBGMにありがちなジャンルです。
海外でいえばLinux ScoopというYouTubeチャンネル、ここによく採用されています。
落ち着いた雰囲気でLinuxのグラフィックを研究できるチャンネルです。全部英語ですが、ガジェットやLinux方面に精通した方であれば、たのしいデザインの勉強になるかもしれません。
Soul
メロディーで訴えかけてくる楽曲が多いです。
こちらは短いイントロやOPで使うと、効果抜群なように感じています。
ここまでいくつかの動画音楽ジャンルを紹介しました。YouTubeで1つジャンルを追いかけると、似たジャンルも関連動画で見せてくれます。YouTubeの検索はけっこう優秀です。
ジャンルのキーワードをとにかく知ることで、動画音楽を選ぶのが早く正確になっていくはずです。こういう作業を難しいキーワードで「抽象化」というらしいですね。わからん。
動画ジャンルに合わない楽曲ジャンル
映像表現の名前と楽曲ジャンルが一致しない、そんな罠みたいなことが起こります。
ここで指摘しておいたほうがいいかもしれませんね。
どういうことか?
たとえばCinematicの音源が、なぜかCinematicな動画に合わないケースがあるのです。
例によって「メッセージ」の話になってくるんですが、カジュアルなCinematic Vlogを目指すにあたって、「Epic」や「Cinematic」といった音源がいつも正解かといえば
どうもそうでないように感じています。
動画のテーマと照らし合わせてみると、「曲が重い」となったり「うるさい」となることがあります。これはそういうものです、としかいいようがありません。
分かりやすい例として、海外のフィルムメイカー系YouTuberさんを見てみるといいかも。
映像表現上は「Cinematic」「Epic Photo」であっても、重々しい「Cinematic」音源を避けるということはよくあるようです。特にVlogやチュートリアルを含む動画では人間の声が入りますから、主張ほどほどで楽しい曲が合う。すると「Cinematic」ジャンルの音源が外れるということです。
これは不思議な現象のひとつです。
おわりに
今回は、動画用の音楽をお探しですか?というお話をしました。
映像学区には公式Twitterが存在しています。
これは言わずと知れた「Artlist」のキャッチコピーです。日本のYouTuber的動画で音源探しに触れられることはありますが、サイトの数だけ知っていても、探し方がだめだったらどうしようもない。そんな思いをこめてこの動画を作っています。せっかくいいサイトを見つけたのなら、探し方使い方のTipsもほしいぜ。
☝こういった予告ツイートが投稿告知ツイートより伸びるので、頭を抱えています。いつも応援いただき嬉しいです。これからもご期待くださいませ
では、今日はここまでにしましょう。
さて。次回は何について話そうかしら……。