【鉄道PV】『変わりゆくSOTETSU』うらばなし

日常雑記
PR

ごきげんよう、雪原てとらです。

普段はyouTubeにて『映像学区』シリーズを連載しています。

さて10月9日夜より、『変わりゆくSOTETSU』を公開中です。

PR

『変わりゆくSOTETSU』の役割

DavinCi Resolveの作例として

映像学区で「Utlから解放する」動画を出したい

映像学区シリーズでは、これまでAviUtlユーザーがなぜか見落とすポイントを解説してきました。だから映像学区=AviUtlの人というイメージは強いはずです。

しかしたまにはそれを否定する試みをしたいのです。

私がこれまで実写動画を制作してきて、明らかに「AviUtlで太刀打ちの効かない実写表現」だったり、「AviUtlの不得意分野を回収できる別のツール」の存在だったりを知ることができました。

明らかにResolveが有利なことも多いのですが、いまだにAviUtlしか知らないために視野を狭めている人がいます。またPVやMAD、自作界隈ではResolve派の同業がすくないため、なおさらAviUtlに引きこもりがちです。

AviUtlはできることは多いけれど、実写に置いて万能ではない。

ゆっくり映像学区

それをみなさんに知っていただきたい。

今回の機材・編集環境

Sony α6300

これまではFHD(1080p)60fpsの撮影でした。ところがこうするとスタビライズ時・拡大時に急に画質が低下してしまいます。実際に『SUBWAY B.B.BLUE』ではある程度妥協してしまった部分があります。

そこで今回は4K30p撮影を半分からそれ以上取り入れています。4Kで撮影すると当然拡大に耐えるほか、タイムラプスシーンとの画質落差が少ないのです。

iPhone XR + Osmo Mobile 3

iPhone XRは地味に4K60p収録が可能です。

4K60p設定には「高性能なMacが必要です」みたいな説明文がでてきますが、Windowsでも再生編集に問題はありません。AviUtlでの読み込みは知りませんが。

一眼ジンバルよりも圧倒的にハンドリングがよいため、サブカメラとして大変いい活躍をしてくれました。私からすれば、Gopro表現みたいなものとしてとらえています。

DaVinCi Resolve(Free版)

私がつねづね推している「DaVinCi Resolve」。

今回はAviUtlを排除して作ったのは「縛り」とかではなくて、単純にAviUtlだとできないことをしたかったからです。

詳細は動画にて解説します。

再生しつつ解説しよう!

0:00 新7000のCinematic

まもなく引退する車両なんだそうです。

撮り鉄ガチ勢からは程遠いにわかですので、撮影したするまで引退のニュースをあまり知らなかった。

踏切奥の二俣川駅ホームに新7000が着いた瞬間、数名の鉄道ファンが降りてオシャシンを撮っては乗っていました。これは何か珍しいのかな?と思ってタイムラプスと並行でiPhone撮影をしています。

E233が逆方向に入線しているシーンとして、「世代交代」を感じます。

0:13 踏切音と今回のサブタイトル

相鉄のPVだからこのタイトルです。「Cinematic TEST」というほどテストでもないですので。

踏切音は0:00からのつながりを感じますが、実はここのフリー音源です。フェード処理でつなぐだけで、案外違和感もなくつなぐことができます。

https://otologic.jp/

0:18 羽沢横浜国大ローアングル固定

音声は新宿方面です。

こういう「映像とのずらし」は訪日Vloggerがよくやることで、私は面白さを感じています。

撮影は海老名方面ホームの鶴見側で、α6300を床置きしています。

上部に柵が映り込む関係で、最後のほうボヤ~っとしています。鉄道撮影的には邪道ですが、個人的にこういうショットは嫌いではありません。

ローアンで「来るよ!」って感じを強調できたように思います。

0:23 相鉄8000 弥生台顔合わせ

新塗装ネイビーブルーと現行塗装8000がすれ違うシーンです。

ダイヤの都合でここはよくすれ違ってくれた印象があります。たまたま同系列の色違いが止まったのはいいシーンだと思いました。

およそ60GBほどのSDカードのうち40GBくらい埋めれば、割とこういう当たりは見つかってくれる気がします。

草が生えすぎて、ネット上の他の作例でできているような柵をクリアできなかったのは残念。冬にもう一度行きましょう。

0:32 西谷の夜明けタイムラプス

あらかじめ「1カット入れよう」と決めて撮影。

映像作品を作るときに「ここはこういう風味で作る」と決めておくと、変な迷いもなく作ることができます。覚悟を決めた撮影ができる。

私のこれまでのCinematic思考に不足していたものは、タイムラプスです。「これは1日撮影に行ってとにかくカメラを回す」戦略では、そう簡単に撮れるものではないため、事前の準備をしたうえで朝4:30から撮影しました。

寒かったです。

0:43 西谷引上線E233 & 野球部高校生

タイムラプスショットと全く同じ跨線橋の上から撮影しています。

ただし撮影はiPhoneです。

同じカットが続くとマンネリ化が進行するんですが、ここはLUT(映像の上塗り薬みたいなもの)を切り替え暖色系の色にしたところでうまく解決しました。

左側に野球部の高校生が写っています。

こういう日常のジンバルカットってイイですね。

0:45 羽沢横浜国大入線

羽沢横浜国大どんだけ使うねん、という人も現れそうです。

ここの駅は地上口、地下駅、西谷トンネルと3つの要素を兼ね備えています。だから、カットとして切り分けていけば退屈さはなくなります。

ここからはタイムリマップを使用しています。

日本の多くのCinematicでは速度の加減速、タイムリマップが不足しているゆえに作品を台無しにしている例がかなりあります。

逆にある程度過剰なくらいにタイムリマップしても、適切な処理さえされていれば何も問題なく躍動感が出せるのです。

0:48 左からカットイン

動画のエネルギーだいじに。

モーショングラフィックスのイージングと同じですが、動画は緩急でエネルギーの流れをつくることが求められます。よりきもちのいい開放感のある絵をつくることができます。

1カット前のタイムリマップによって、加速されたエネルギーをどこかに放出せねばなりません。だから、スピード感の出やすい+違うアングルのショットをここで配置しています。

0:49 海老名発車後

ヨコ方向の流れできたので、次もヨコ方向のショットです

発車後左側に小田急の車両が留置されているエリアがあります。このようなショットはたぶん公式ができないことだと思うので、積極的に取り入れても面白いですね。

0:50 車内演出

日中の人が少ないエリアで撮影しています。誰もいない車内でやれば迷惑を掛けずに撮影できます。精神衛生上よろしくない撮影は控えるべきです。

このカットに関しては、ソフトウェアの手振れ補正を解除しています。

ここで手振れ補正を掛けると本当に動きがなく止まってしまうため、もはや「電車に乗っている動画」という雰囲気が出ない、静止画になってしまうからです。

ハンドヘルドにおいて、こういうショットでは自然な手ブレを大切にする派です。

0:53 跨線橋ジンバル20000

よく見ると、下に三脚とa6300が見えると思います。

OSMO Mobile3は当然ですが、a6300と分離した運用ができます。これは2カメ的なショットであったり、ジンバルショットを制限時間内に稼いだりするのに有効です。

撮影地をWEB検索すると、5つに1個くらいの確率でOSMO向きな画角が手に入ります。

標準の高さでOSMOを構えても跨線橋が映ってしまいます。そこで今回は、腕を高く掲げてジンバルを回しています。Weebillなど重いジンバルでこういうことをしすぎると腕が限界を迎えます。

0:54 ゆめが丘時刻表チルトアップ

時刻表を見上げるショットです。

OSMO+iPhone撮影をしています。撮影時に時刻表付近をターゲットにロックをかけています。再生速度800%をかけて「中央はゆっくり、外側はアクティブ」という表現を実現しました。

View this post on Instagram

映像素材の確保 #映像学区

A post shared by 雪原てとら (@setsugen_tetra) on

本来は落ち着いた色合いがベストとされるのがCinematic表現ですが、ここはあえてLUTでビビットに仕上げています。

Bメロ入りの盛り上がりで動きを出すシーンには、元気な雰囲気が合います。

0:55 走行シーン盛り合わせ

ここはPictureProfile(logなどの設定)なしを試した撮影です。シャッタースピードが高すぎたのが惜しいので以降改善しています。やはり60or50がベストですね。

タイムリマップをしたのは良い。ただ、スピードの切り替え位置で構図の問題があったり、やはりカックンブレーキ症状がでる(速度の落差が逆に違和感まで生む)例があったりしました。

基本的に流しは三脚でやる主義でした。

50mm撮影でアオリ構図で撮影すると雲台の都合で被写体が斜めになります。どうやらこれは鉄道映像としては「中途半端な傾き」と見えてしまうようです。これはありがたい指摘です。

アオリの撮影をやめるか、10mmくらいの広角で歪ませるか。ここは極端にすべきなのかも。

こういった更新色×未更新色のカットをかなり稼ぎました。

このカットは「広角気味で撮って、あとでスタビライズをかける」いい例です。

通過待ちシーンです。

車掌さんのハンドサインをBGMと一致させると、すごくノリノリな映像になります。さらに車掌さんが隠れた瞬間に再生速度100%→400%に切り替えて、素早さを出しました。

ここ4K30pで撮っていても良かったかな。

トンネル内をただ走ってくるだけではつまらないので、ここもある程度音ハメを考えたつもりです。LEDがいい具合のタイミングで切り替わっているはず。

私のPCの「ビデオ」アプリがなぜか音ズレするので、かなり苦労しました。

1:15 西横浜連続ショット

JRと相鉄が並走する区間で、すばやくカットを切り替えています。

手前の柵を望遠でうまくぼかせると思ったんですが、ダメでしたね…

F2.8レンズがあればこの辺対応できるのかな? 機会があれば試してみよう。

1:21 サビ入り4K

ゆめが丘時刻表ジンバルの反対側で撮影しています。

三脚を立てるのは危ない場所だったので手持ちです。倍速を使ったのにスタビライザーでここまでブレを抑制できるのは、もう感動的なことです。

コマ撮りが手持ちでできると聞いたのでやったんですが、三脚を用いるのが確実ですね。

対角線と中央を合わせてもこれだけブレが出るのは想定外でした。

激しさは出せましたけれど、もっといい方法があるはずです。

1:24 E233と12000→新しい光景

広角です。ギリギリですれ違ってくれなかったのが残念です。

広い区画があったので三脚をガッシリ立てられました。この日の撮影で10回以上は三脚を開いたり閉じたりしていますが、狭い時は本当に狭かったです。

1:35 夜間踏切タイムラプス

前半は未更新色、後半は更新色のパターンでなるべくそろえたつもりです。

いちおうこういった流れは考えています。作品のテーマは「今までの光景から次の光景へ」っていうことですので。

F値を数段絞りましたけどこれは正解だった気がします。激しすぎずぼやけすぎず程いい具合の光芒です。自分的にはこれで満足です。

フレームブレンド+倍速でまわしています。

ここもジンバルにターゲットを設定して動いてもらっています。

この駅は面白い建築をしているし、しかも人影が少ないので撮影がしやすかったです。

1:45 ブレーキパッド

相鉄でこの風景をはずしてはいけません。50%ほどのスローモーションにする可能性があったので1080p撮影しています。このあたりさじ加減が難しいですね。

BGMが「チャラララン♪」となるタイミングで倍速に切り替えて、次のシーンへ。

加速したエネルギーをそのままに新7000のカットへ。

スタビライズがよく効いております。ここは焦らず三脚立てても良かったかも。

1:50 ゆめが丘 上下線停車

よく見ると真ん中に切れ目があります。

鉄道PVerがやりがちな合成というやつです。今回は上下入線とドア開閉を合わせるために合成しています。さすがにOSMOだと固定アングルとしてはアンバランスなのかブレが目立ちます。

1:59 二俣川駅の緩急接続

踏切の往来を使ったトランジションです。

無理やりな感じはしますが、いちおう切り替えはできています。

Fusion勉強してなんとかします。

ここで3本目の同系列が来た時はさすがにニヤケました。

動画づくりの参考にしたモノ

相鉄のCMとして一番好きなものです。

これはあらゆる鉄道映像師がみるべき動画の1本だと思います。

ぞわっとなりますよ~。

後半部の車両映像がまさに「Cinematic」表現と「かっこよさ」の両立であり、これは雪原てとらの最近のMyテーマとも一致します。

いや~素晴らしい。

※このCMの惜しいところは24fpsにしたときに何らかのカクツキが出ているところです。4k30pの動画に50%スローモーションでも掛けたんでしょうか?いやでもそんなことあるかな……わざと?たまたまなのかしら?よくわかんないけど。